- はじめに
1月27日(月)に上越から中越にかけての海岸線の調査を実施し、
それと同時に調査地点では、ボランティア活動
にも参加し、重油の回収もおこなった。
当日は比較的気温は高い日であったが、
天候は晴天から雪に分単位で変化し、
雲行きをにらみながらの作業となった。
- 調査参加者
早川教授、細山田助教授、犬飼助手、大学院学生6人
- 調査位置
今回は時間の都合により、調査地点を4地点とし、調査距離間隔が等しくな
るように地点を選定した。図-1は調査地点位置図である。
(拡大)
図−1 調査地点位置
- 調査結果
暫定的ではあるが写真を先に公開する。
(1) 上越(上越市)
写真-1は直江津港左岸である(写真中央の灯台のある防波堤)。
テトラポットの上半分は白く乾いているのに対し、
下半分は重油をかぶり黒になっているのが分かる。
写真-1 直江津港(左岸)
(b) 郷津海水浴場
写真-2,3,4は直江津郷津海水浴場である。ここで重油の回収をおこなった。
時刻 | 天候 | 気温 | 気圧 |
平均風速 | 風向 | 最大風速 | 風向 |
午前11時30分 | 晴 | 8.2度 | 1017hpa |
5m/sec | 330N | 13m/sec | 340N |
(2) 大潟(大潟町)
時刻 | 天候 | 気温 | 気圧 |
平均風速 | 風向 | 最大風速 | 風向 |
午後2時10分 | 雨/晴 | 8.9度 | 1014hpa |
7m/sec | 310N | 10m/sec | 320N |
(3) 青海川(柏崎市)
写真-10は柏崎市青海川の海岸である。重油がおよそ1000mの海岸全
域にわたりびっしりと漂着していた。
時刻 | 天候 | 気温 | 気圧 |
平均風速 | 風向 | 最大風速 | 風向 |
午後3時00分 | 雲/みぞれ | 5.5度 | 1014hpa |
10m/sec | 350N | 13m/sec | 20N |
写真-10 重油打ち上げ状況
(4) 石地(西山町)
時刻 | 天候 | 気温 | 気圧 |
平均風速 | 風向 | 最大風速 | 風向 |
午後4時30分 | 雲 | 5.0度 | 1016hpa |
6m/sec | 0N | 7m/sec | 0N |
- ボランティア活動
4地点での調査活動と同時にボランティア活動もおこない、重油の回収を
おこなった。当日は比較的天候に恵まれていた方ではあるが、それでも
海風や雨・雪が吹き付け、10分も経てば身体が凍えきってしまった。
あらためて、毎日海岸に出て頑張っておられる方々へ敬意とねぎらいの意
を表明したい。
写真-14は直江津郷津海水浴場での重油回収状況である。
写真-14 ボランティア活動状況
- おわりに
新潟県の海岸線に多数の重油が漂着したが、その形状は主にピンポン玉の
ように細かいボール状の重油であった。しかし、青海川のように重油塊が
漂着している海岸もあった。
青海川についていえば、付近の海岸は湾状地形をしており、それによって
波浪が集中して重油塊が漂着したのか、偶然青海川に漂着したのかは、今
後解析をおこなうまで断言はできない。