鳥屋野潟周辺見学会

新潟のゼロメートル地帯(低平地)

亀田郷(鳥屋野潟流域)および親松排水機場、鳥屋野潟排水機場

〜低平地の流出に関する共同研究現地見学会〜

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場 所: 亀田郷(鳥屋野潟周辺地域)
年月日: 2002年(平成14年)4月17日(水)
参加者: 福嶋教授、陸助教授、細山田助教授、
犬飼助手、及川助手、高橋一義助手、楊技官、学生11名
案 内: 国土交通省北陸地方整備局
信濃川下流工事事務所調査設計課長、調査係長、技官


  1. 亀田郷(鳥屋野潟)と親松排水機場の簡単な紹介
  2. 日本海と阿賀野川、信濃川、小阿賀野川に囲まれた地域が 亀田郷です。 亀田郷は東西約11km×南北10kmの広さで、中には新潟市、亀田町、横越村が含まれています。 この亀田郷は、昭和20年くらいまでは、芦がたくさん生息する「芦沼」と呼ばれていました。
    ここは、まわりの川や海の水面よりも低いので、雨水や農業用水は鳥屋野潟付近に集中し洪水を 起こす水はけの悪い場所でした( 参照:亀田郷の歴史)。
    そういう中、昭和23年に 栗ノ木排水機場 が作られ、鳥屋野潟の東側から水が排水されるように なりましたが、 地盤沈下 新潟地震の為に使用ができなくなってしまいました。
    そこで、昭和43年に排水機場が作られ、鳥屋野潟から西方向へ掘られた水路から信濃川へ排水 されるようになりました。これが現在でも使われている 親松排水機場です。
    この親松排水機場の完成によって治水安全度が飛躍的に向上しましたが、近年、流域内における急激な 都市化や各種開発に伴い、流出量が増大しています。更に、平成10年8月4日の 新潟豪雨により 鳥屋野潟流域は多大な被害を受けました。

    その結果、 河川激甚災害対策特別緊急事業が採択され、既設の親松排水機場の排水能力60立方メートル/秒を 含めた全体計画100立方メートル/秒の排水能力を確保するために、40立方メートル/秒の 鳥屋野潟排水機場 と将来計画180立方メートル/秒を見据えた排水樋門が建設されることになりました。

    計画では、2002年に開催されるサッカーのワールドカップの会場 新潟スタジアム「ビッグスワン」がこの鳥屋野潟の横にあるので、 それまでに鳥屋野潟排水機場の運転を可能にすることになっています。

    鳥屋野潟流域
    (奥:鳥屋野潟、手前:信濃川)
    (左方向が北及び下流)

  3. 新潟県庁展望回廊からの低平地の様子
  4. 新潟県庁
    (新潟市HP 展望台 より掲載)

    亀田郷
    (県庁から南方向)
    (左:ビッグスワン(左上)と新幹線(真中右)、 右:低平地市街地)

    信濃川上流方向
    (県庁から南東方向)
    (左:信濃川水門(青色)と本川大橋、手前:信濃川本流、 中央左右:関屋分水、右:関屋大橋)

    信濃川下流方向
    (県庁から北、北西方向)
    (左:千歳大橋、右:JR越後線(手前)及び昭和大橋(奥))

  5. 亀田郷の農業用水視察
  6. 親松排水機場
  7. 排水機場
    (左:鳥屋野潟及び信濃川、中央:排水機場全景、右:水位差3.1m(左側:鳥屋野潟、右:信濃川))
    亀田郷の雨水・農業用水は全て鳥屋野潟に集められ、親松排水機場から信濃川へ排水される

    排水機場前背後水位状況
    (左:鳥屋野潟側(-2.1m)、 右:信濃川側(揚水後、+1.0〜1.2m))
    親松排水機場の前背後で、水位は通常2.1m異なる

    排水機室
    (左:ディーゼル及び電動モータ、右:電動モータ)
    2基の電動ポンプ及び2基のディーゼルポンプで排水をする。通常は電動2基で運用

    ディーゼル・ポンプ・システム
    (左:V12気筒ディーゼル・エンジン、右:流体トルコン及びポンプ)

    名盤
    (左:ディーゼルポンプ、右:電気ポンプ)

    排水管及び揚水プロペラ
    (左:排水管、中央:可変ピッチプロペラ軸(電動用)、 右:固定ピッチプロペラ軸(ディーゼル用))

  8. 鳥屋野潟排水機場(建設中)
  9. 完成予想図
    (親松排水機場の信濃川上流側に建設中)

    建設中の鳥屋野潟排水機場
    (鳥屋野潟方向から。右の白い建物が親松排水機場)




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