鄭 州
1日目(新潟〜鄭州)


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  1. 成田空港まで




  2. 成田空港1


    成田空港2

    2002年9月10日(火)。

    朝7時に起床。前日は日中は仕事、晩は東京から来た友人達と片貝の花火大会へ行ってしまったので準備が全くできなかった。 結局、友人が帰った夜の1時頃から準備を始めて、アイロンをかけたりしてたら3時半過ぎまでかかってしまった。 睡眠時間は3時間半。眠い。今日は成田空港からのフライトで、これから新幹線と成田エクスプレスに乗るので、そこで少し眠ることにしよう。 前の晩の準備の成果か、朝はあっさりと準備ができてしまったので、予定よりも30分ほど早く宿舎を出発。大学下のバス停まで トランクをゴロゴロ言わせながら歩く。ここはずっと下り坂だから楽だ。7分ほどでバス停に着いて、ボーと立っていると 大学へ通勤してくる人たちの車が目の前を通過していく。知ってる顔ばかり。何人かは気がついて挨拶をしてくれた。 ほぼ定刻でバスが来る。終点の長岡駅へも定刻。切符を買ったところでちょうど新幹線が来たのでそれに乗る。空席があり すんなりと座ることができた。時計を見ると予定してた列車よりも1時間ほど早かった。よしよし、 これでだいぶ時間に余裕ができた。シートに座りひといき。そこでどっと眠気が強くなる。 まあどうせ降りる駅は終点の東京だし、しばらくはのんびりと寝ていることにしよう。。。

    「まもなく東京です」のアナウンスで目が覚める。良く寝た。おかげで頭の芯に残った眠気が少し取れたみたい。東京へは定刻で到着。 成田エクスプレスが発車する総武横須賀線の地下ホームへ移動。接続時間はだいたい30分あり全く余裕。そうだ、今のうちに東京の実家へ 電話をしておかなきゃ。ポケットから携帯電話を取り出しコール。母が出る。 いま東京に着いてこれから空港へ向う旨などを話し切る。
    ホームへ降りてみると人がかなりいる。何かいつもより多いみたいだ。でもどうせ全席指定でみんな座れるんだし気が楽でしょう。 さて、自分の乗る車両の場所はどこらへんかな?とキョロキョロしたとき、大きなボストンバックをホームの上にドサッと置き、 その上に腰掛けてるブロンドの女性とバチッと目が合う。 ニコっと笑い軽く会釈をする。前から思っていたのだけど、これを見知らぬ日本人の女性にしたら気持ち悪がられるだけだけど、 アメリカ人はたいてい目が合うとみんなこうしてニコと微笑んでくれる。アメリカ人のこういうところはけっこう好きだな。
    おっといけない、そんなこと考えてないで乗車場所に移動しなきゃ・・・

    待つこと15分くらい。定刻で成田エクスプレスが到着した。 東京駅では、通常、先に横浜始発の列車が到着し、その後で池袋始発の列車が来て連結をする。 しかし、そんな事は初めて乗る人は知らない。来た電車にそのまま乗るもんだと思い込む。 しかし、最初に到着した車両は、後から到着する車両に乗る人たちの前をスーッと通り過ぎて遥か前方で停車する。 そうすると事情を知らない外国人はあれ?と顔をする。中には慌てて荷物を持って走る人もいる。 しかも、その間ホームでは日本語のアナウンスがあるだけで英語のアナウンスはない。 外国人がけっこういるのになんか不親切だなあと思う。
    ともあれ、列車に乗り込み通路側の指定席に座る。ちょっとして欧米の男性が来て、窓側の席に座りたいと手で合図をする。 この人も日本語話せないんだなと思いつつ、席を立ち座らせてあげる。 列車は定刻で出発。やれやれ、これであと1時間で成田空港だ。隣の外人男性も安心してか居眠りを始めた。
    しかし、列車が錦糸町を過ぎ地上に出たところで突然車掌がアナウンスを始めた。普通の穏やかな話し方なので、 何かのPRかと思いながら耳を傾けていると、実は内容はとてもヘビーだった。つまり・・・
    成田付近で人身事故があり復旧の見込みがなくこの列車は船橋でキャンセルされるので、私鉄の京成線に乗り換えてくれ とのこと。
    なにー!?キャンセルー?
    そんな内容をそんな普通の口調で言わないでくれ。そういう間に列車は西船橋を通過。その間何回も同じアナウンスがある。 でも日本語でだけ。 日本人は降りる準備でソワソワ始めたが日本語を理解しない人たちはいたってリラックスしてる。中には楽しそうに笑っている 外国人グループもいる。日本語を理解しない人たちはどうするんだろう?と不安に思っているうちに電光掲示板に英語のテロップで 「この列車はまもなくキャンセルされます」という文字が流れた。え?これだけ? そんなの見てる人なんかいないよー。隣の男性も目を閉じたままだし。車掌さん、片言でもいいから何か英語でアナウンスしなよー。
    そしてついに列車は船橋に到着。日本人たちがドヤドヤと列車を降りていくが、 外人たちは現状を理解できずにキョトンとしてる。さっきまで笑っていたグループも隣で寝ていた男性もまわりを キョロキョロ見回している。仕方ない、自分が英語で説明するか。まず隣の男性に車掌が話した内容を説明する。 次にグループ。車内を見渡すと他にも呆然としている外人が2−3組いるので説明をする。そうこうしているうちに 自分が最後まで車両に残ってしまった。外に出てみると東京駅で目が合った女性が偶然目の前を歩いていた。また目が合った。 アナウンス分かった?と聞くと誰かからか聞いたから分かったという。そう、じゃあ気をつけてねと声をかけ別れる。
    ホームからの階段を降りると改札口は大雑踏してる。それでも何とか京成電鉄への乗り換え券を受け取り、 京成船橋駅へ向けて商店街を歩く。そうしてるうちに怒りがこみあげてきた。 JRはいったい何をやってんだ!不親切極まりない。これが日本の玄関口へ接続している特急か!それこそ日本って不親切なところ って思われちゃうじゃないか!
    そうこう頭が沸騰しているうちに京成船橋駅へ着いた。既にホームは乗り換えの人たちで混雑している。それでも何とか 人の少ない列に並ぶことができた。10分も待たないうちに空港行の特急が来る。 といっても車両は都会の通勤型でほとんどの人は座れない。その車両にすし詰め状態になりながら乗車する。 ちょっと停車して電車はすぐに発車。やれやれ、今度こそちゃんと成田空港に着いてくれよ。あ、しまった。 成田エクスプレスの特急券を払い戻してもらうのを忘てた。。。

    やっと成田空港駅に到着。時計を見ると13時だった。これは最初に予定していた到着時間と同じ時間。 今回は早目に出て正解だった。もし時間を早めずに予定とおりの時間に家を出ていたら今頃まだ東京駅にいたかも知れない。 そう考えながら改札口の前まで来たらJRの職員が成田エクスプレスの特急券の払い戻しをしていた。ラッキー。 これで特急料金の1460円が浮いた。

    空港に入ると中国方面のチェックイン・カウンターはあまり人がおらず、しっかり窓際席確保をお願いしつつ、 あっという間にチェックインが終了。
    次に手荷物検査。ここは少し混んでいたが、これも結果的には5分とかからずに通過。出国手続きも一人しか待たずに通過して しまった。時計を見ると13時半にもなっていない。よかった。まだ1時間あるぞ。ここまでくればもう大丈夫。あとはのんびりしよう。 飛行機はサテライトからの出発なので、無人運行車(写真上から2枚目)に乗りサテライトへ。ここまで来て、中国で会う人への お土産をまだ買っていないことを思い出し、ショップへ入り日本製のたばこ等を買う。たばこを吸う中国人って、 日本製のたばこをお土産にあげるととても喜ぶんだよね。
    これで本当にもうすることは無い。まだ45分はあるから軽く食事でもしようかな。目に付いたスナックに入る。中には10人くらいの 中年の男性のグループがビールを飲みながらワイワイ話をしているが、その他はガラガラ。フライドポテトとビールを購入し、 男性グループとは少し離れたカウンター席へ座る。これから始まる中国の旅に乾杯。プー!うまい。 考えて見れば朝家を出てから何も飲み食いしていなかった。おいしいわけだ。
    ビールを半分くらい飲んだところで、先ほどの男性グループの大声が気になり始めた。 聞きたくもないけど声が大きいので会話がなんともなしに耳に入ってしまう。。。
    これから上海に行くこと。ゴルフをしたり 観光をしたりして遊ぶこと。夜の遊びもしっかり楽しもうということ。 ○×さんは絶倫だから中国人の女の子との夜は楽しみでしょう?・・・
    いまだにこんなこと言ってる連中っているのかと思いながら聞いていたが、だんだんと不愉快な気分になってきた。 いかん悪酔いしそうだ。
    ビールが少し残っていて少し残念な気はしたが、店を出てきてしまう。
    出ても他に行くところはないので、搭乗口付近の待合用の椅子に座る。搭乗開始まであと20分。暇だから本でも読もうか。 あ、その前に写真を撮っておこう。
    写真上段と中段は待合場から撮影。


  3. 上海空港(虹橋)


  4. 機翼


    富士山

    15時(日本時間)ころ飛行機(CA-930)は時間通り離陸する。これから3時間半の旅である。座席はほぼ満席の状態。 チェックインのときに窓際の席をお願いしたが、座ってみるとモロに翼の真ん中だった。横を見ると翼しか見えない(写真=機翼)。 それでも前方の窓と翼の隙間からかろうじて下を見ることができる。離陸して間もなく、その隙間から 富士山が見えてくる(写真=富士山)。中国行きの飛行機に乗るのはこれで6回目?だが、 いつも富士山のすぐ近くを飛行し、幸いにも毎回富士山を見ることができている。 次回の12月下旬の訪中のときも富士山を見ることができるかな。 ここで腕時計についた気圧計を見る。970hPa。地上では1010hPaだった。高空では機内の与圧をどれくらいに するのかちょっと興味がある。

    富士山を通過してから雲が多くなる。予報によると台風が接近中らしい。 窓から外を見てても雲しか見えない状態になってきた。いい加減あきらめるか。気圧計を見る。870hPa。 高度換算の式h=18410*log(P0/P)を思い出し計算する。それによると、だいたい高度1200mの気圧と同じ事がわかる。

    そのうち機内食が出てくる。中国国際航空なので、中華料理のようなメニューだ。 日本の中華料理とは味付けが少し違うがおいしい。
    実際のところ、本当の中華料理と日本の中華料理とは味がかなり違う。
    実は、私は初めて中国へでかけた時、これで失敗をした。
    訪中をした初日の晩、あちらの大学の人が晩餐に招待して下さった。その時初めて中華料理を食べたわけだが、 私は今まで日本の味付けでしか食べたことがなく、 中華料理の味はどこでも同じという思い込みが無意識にできたしまっていた。そのため、見た目から私がイメージする味と、 実際の味にギャップを感じてしまい、そのせいで大変失礼なことをしたが、初日の晩は美味しいと感じることができなかった。
    しかしこれで、本当の中華料理と日本の中華料理は味が違うということを覚え、変な思い込みがなくなった。そのおかげで、 翌日からは中華料理をおいしくいただくことができるようになった。

    ところで、これと同じようなことは中国人も感じるらしい。以前、大連の大学から来たお客さんを、 今度は逆に横浜の中華街の有名な老舗中華料理屋に連れて行ったことがあった。食後、 彼にそこの味について感想を聞いたが、彼は「これは中華料理じゃない」と言い切った。
    年々中国人の数は増加し続け、今や世界人口の1/5を占めるほどになっている。こうなると中国人は世界中のどんな場所にもいる。 例えば、以前カリブ海の、東洋人が全くいないような小さな島に行ったことがあるが、 そこでさえ中国人が中華料理店を経営していた。つまり今や世界中に中華料理屋があるわけだ。 当然それに伴い、その土地の人の味覚に合うように味も変化しているようだ。 実際、私がアメリカに住んでいるとき中華料理をよく食べに行ったが、味付けは、 本場とも日本の中華料理と比べても大きく異なっており、かなりあぶらぎっていた。 その時は、やっぱりアメリカ人って濃い味のものが好きなんだな、と思った。

    そういうたあいも無いことを考えながら機内食を食べる。上海到着までまだまだ時間はある。 時計の気圧計を見る。807hPa。高度換算で1800m。けっこう室内の気圧を下げるもんだな。 ひと息ついたところで、昨夜の寝不足がまだ残っているようで眠くなってきた。窓の下は雲しか見えないし、 また一眠りしようか。。。

    1時間くらい寝て目が覚める。だいぶすっきりした。機内アナウンスではあと20分ほどで着陸すると言っている。 窓の下を見るとまだ雲しか見えない。
    そのうち飛行機は着陸態勢になり高度をグンと下げる。雲の切れ目から上海の街が見えてきた(写真下=上海の町並み)。


    上海の街並み


    機内から

    みるみる地面が近くなり、ほぼ定刻の17時半(中国時間。以後同じ)ころ無事に上海空港(虹橋)に着陸。 上海には現在2つの空港があるが、この空港は古い方の空港である。 窓から外を見ると管制塔が見え(写真下=上海空港)、さらに赤い「上海」の文字がターミナルビルの上に見える (写真右上=機内から)。ああ、上海に着いた。



    上海空港(機内から)

    さて、これから国内線に乗り換えないといけない。まずは入国手続きだ。乗客の流れについて入国審査場に着いてびっくりした。 ものすごい人、ひと、ヒト ・・・。呆然としている間にも国際線は次々に到着して、後ろからどんどん人が来る。早く並ばなきゃ。 とりあえず10列くらいあるほぼ真ん中の列に並ぶ。前には30人くらい並んでいる。 しかも、ちょっと並んでいる間に、あれよあれよという間に私の後ろにも人がズラーと並んでしまった。 1列50人くらい並んでいるのかな。いったいここを通過するのに何時間かかるのだろう。少し気が遠くなる。
    5分くらい並んでやっと半歩くらい先に進んだ。いったいどうしてこんなに時間がかかるんだ? そうこうしている間に後ろに並んでいた男性がジリジリと横に並んできて更に前に割り込もうとしてきた。 いかんいかん、中国は割り込み社会だった。気を抜いたらどんどん横入りされてしまう。 肩にかけているカバンに力を入れ、割り込みをしないように彼をブロックする。
    中国は基本的に割り込みを平然とおこなっていてそれが許されている社会である。 こういう人が多いところではあまり整然と並ばず他を出し抜いて少しでも先に行こうとする習慣があるみたいだ。 この習慣って車を運転するときにも残ってるんだよなー。 自分は短気ですと言わんばかりにクラクションをパーパー頻繁に鳴らすし、運転は乱暴。譲り合うという習慣は全く無く、 頭を先に入れた方の勝ち。初めて中国で車に乗った時とても怖い思いをした。最近では都市部ではかなり運転マナーが良くなったが、 それでも乱暴な運転だなあと思う。
    話しがソレたが、隣の列にはいかにも日本人とわかる若い女性が並んでいるが、 日本国内と同じような間隔で前の人と少し距離をおいて並んでいるものだから、どんどん横入りをされてしまっている。 しかもそれでも前に詰めようとしない。あれは後ろの人はイライラするだろうな。。。

    結局入国審査が終わるまで1時間ちょっとかかってしまった。いま18時半。次のフライトは19時半だから急いで国内線へ行かなきゃ。 成田で預けた荷物をピックアップし、国内線への乗り継ぎ方をそこらに立っていた係員に尋ねる。 中国ではこういうところにいる係員はほとんど女性である。どこに行っても女性がたくさん働いている。 女性雇用率としては世界のトップレベルではないかと思う。それはさておき、英語で質問したらすぐに英語で返事をしてくれた。 よしよし、さすがは国際線の場所にいるだけはあるな。。。教えてもらったとおりに国内線のビルへ。 建物に入ったところで、今度は次のフライトのチェックインをするカウンターの場所を近くにいた女性の係員に尋ねる。 また英語で聞いたら(実は英語しかできない)、今度はちょっと待ってというそぶりをして、英語が分かる男性を呼んだ。 それでも彼の英語はちょっと分かりづらく2回くらい聞き直した。ここらからちょっと意思の疎通が難しくなってきた。。。
    ともあれ、教えてもらったカウンターに行きチェックインを済ませる。このときもしっかりと窓側の席をお願いした。 当然英語で。時計を見ると18時45分。よかった。15分ですんだ。
    ほっとしたところで、換金をしていなかった事に気がつく。いけない、鄭州到着は夜中だから今のうちに上海で換金しておかなきゃ。 慌てて国際線の建物に戻る。戻ってキョロキョロしてたら男性が中国語で何やら話しかけてきた。何言ってるか分からないので、 英語で「換金場所を探しているのだけど」と言ったら、彼は今度は英語になり、「じゃあ、うちの店でしませんか?」と言う。 だってレートが違うでしょ?って言ったら、いや空港のと同じですというので、お願いすることにした。 彼のお店は国際線のビル内にあり、出口フロアの横にあった。そこまで案内してもらっている間、どこから来たのですか? というので、日本だよと言ったら、今度は突然日本語になり、どこまで行くのですか?と言う。いやいや、こういうところで 商売をしている人は大変だなあ、と苦笑してしまった。換金は4万円をお願いしたら2400元になった。 ずいぶんドンブリ勘定してるな、と思いつつ、ザーと暗算をする。でもさほどボられている感じではないので、 お礼を言って交換した。後で計算機で計算すると1円≒16.7元。ちょっと安いかな。まあ、いいや。 ともあれ、彼のおかげで無事に換金をすることができたんだし。

    空港正面


    国際線フロア


    国内線フロア1


    国内線フロア2


    飛行機

    時計を見ると18時55分。まだ時間があるので、そのまま建物の外に出てみる。外はもう夕方だ。 そこで建物の正面写真を撮る(写真)。さて、そろそろ国内線乗り場に行こう。
    隣の建物の国内線のフロアに行き、手荷物検査場の入口まで行ったとき、空港使用料をまだ払っていないことに気がついた。 払う場所が分からないので、目の前に立っていた男性の職員にどこで売ってる?と聞くと、そこ、と隣のカウンターを指さす。 見ると、誰も整然と並んでなんかおらず、みんな横一直線だ。はあー、また割り込みの嵐か。。。。 それでもなんとか空港使用量(50元≒833円)を払い、手荷物検査場へ入るための行列に並ぶ。 あれ? ここではみんなちゃんと並んでいる。なんでだ?係員がいるからか?
    10人くらい進んだところで検査場で何をしているか見えてくる。何とそこではみんな靴を脱いで金属探知機を通っていた。 すごーい、アメリカなみじゃん。ちょっと驚いた。それともこれが当たり前で、していない日本が楽観過ぎるのかな。。。
    金属探知機を通貨するときにブザーが鳴った。こっちに来て下さいと言われ、女性職員にボディチェックを受ける。 原因は財布だった。換金のときはお札でしか貰ってないから、コイン(金属)の量は日本を出国してから全く変わっていない。 日本では反応しなかったのに、中国では感度上げているのかな。。。などと考えながら荷物を受け取り、フロアへ。 すると建物はいきなりシックな色調の雰囲気になった(写真=国内線フロア1,2)。 国際線はモダンさを感じさせる灰色系の色調であった(写真=国際線フロア)が、 国内線は暖かさを感じさせる木の色を多用している。 この色彩を見て北京空港を思い出した。日本の友人に北京空港の雰囲気を説明するときはいつも、 70年代の上野駅の建物と人の雑踏の雰囲気、と説明しているが、そんな感じだった。 もしこれを読んでくださってる人で、私は80年代以降に生まれたからそんなの知るかー! という人がいたらごめんなさい。
    窓の外を見ると夕闇の中に飛行機がいる。なんか雰囲気がいいので写真を撮る(写真=飛行機)。

    説明された搭乗口を目指す。掲示板に従い階段を降りると、そこは地上階の待合場だった。 どうやらここからバスに乗って行くらしい。4つくらい搭乗口があり、そこで待っている人はけっこういた。 見回すと売店の他雑誌売り場や公衆電話がある。 まだちょっと時間があったので、そこから日本へ国際電話をかけようと思い、売店に行き、おばちゃんに テレホンカードをくれという。でも英語が全く通じない。仕方ないので電話を指差し電話をかける仕草をしたら 分かってくれたようで、片手の指を広げパーをした。まさか5元ってことはないだろうから50元なんだろうなと思い、 100元札を出したら50元おつりがきた。あたり。
    カードを持って電話まで行き、受話器を上げて取り扱い説明文を読もうとしたら、全て中国語。。。分からない (^^;;
    売店に戻り、おばちゃんにどうやってかけるのか聞こうとしたが、今度は全く理解してくれない。 そのうちおばちゃんの同僚3人が応援団に加わり、私のジェスチャーを見ながら中国語でワーワー言い始めた。 私が何を言ってるのか議論をしているようだ。何かジェスチャークイズをしている気分になってきた。 でも確認するように時々中国語でこっちに話してくる。だから中国語がわからないんだってば。
    そこで、紙に「国際電話、日本」と中国語の書体で書き、それをおばちゃんに見せると、それでやっとああ、という顔をして、 最初にプッシュする番号を紙に書いて見せてれた。こういう点、日本語と中国語の漢字は少し違うところもあるが、 漢字という共通語があるからいいなと思った。英語圏の人と中国人の場合よりかはまだ意思の疎通ができる。 ともあれ、これで日本に国際電話をかけることができた。

    そうこうしてるうちに搭乗時間になった。ゲートがあき、みんな横入り合戦をしながらバスに乗り込む。 車内にあまり人が乗らないうちにバスは出発。飛行場内を走り、空港建物がどんどん遠くなっていく。 かなり離れたところでやっと到着。バスから降りてみると空港建物が遠くに見える(写真下)。 ここで写真に写る青い尾翼の飛行機に乗り込む。


    上海空港
    (鄭州行の飛行機から)


  5. 鄭州


  6. 鄭州の夜景


    手荷物引渡場
    ( Baggage Claim )

    飛行機(CZ-3598)は定刻通り19時半過ぎに離陸する。今度は中国南方航空だ。 機内はガラガラ。
    離陸してから窓の外を見ると、接近する台風の影響か下は雲海。 でも、月明かりが綺麗だ。
    今度は1時間半のフライトなので感覚的に早い。1時間もしないうちに飛行機は高度を下げ始めた。 この頃には下の雲海も消え、下の街明りも見えるようになっていた。着陸直前になって、 ひときわ明るい鄭州の上(写真=鄭州の夜景)を飛び越える。さすがは河南省の州都。大きい。
    飛行機は定刻の21時すぎに無事鄭州に着陸。ここから街までは少し距離が離れているので、車で移動をしなければならない。 今回はホリデー・イン系列のホテルに宿泊の予約を入れており、空港までのピックアップをお願いしてある。 ちゃんといるかな?もしいなかったら仕方がない、タクシーだ。
    ガラガラのBaggage Claim(写真=手荷物引渡場)で荷物をピックアップし外に出ると、 紙を持ったお迎えの人たちが数名立っている。 もしかしたら自分の名前があるかな。一人一人の紙を見ながら歩いていると、一人の女性が持っている紙に「MR. INUKAI」。 あった! よかったあ。ちゃんと迎えに来ていてくれた。
    これは私だ、と英語でいうと、女性もこちらへいらしてくださいと英語で話してくる。へー、さすがは外資系のホテル。 ちゃんと英語が通じるじゃん、と関心した。案内されたのはフロアのはずれにあるホテルのお店。すでに2人いた。 そこで5分ほど待たされる。もう一人増えたところで行きましょうと言われ、 空港の外の駐車場に止めてあるマイクロバスに案内された。歩きながら、先ほどの女性が鄭州は始めてですか? と話しかけてくれた。そうです、思っていたよりも大きな街で、空港も綺麗ですね、などと答える。 ちなみにここから街まではどれくらい離れてますか?と聞くと、距離は34kmで、ここからハイウェイに乗り、 ホテルへはだいたい50分くらいで着きますと教えてくれた。へー。けっこう離れてるんですねといいながらバスへ乗り込む。 バスはワンボックスタクシーみたいな大きさで、15人くらい乗れる。一番後ろはトランクなどの荷物を置ける空間がある。 今回の利用者は4人しかいないので、みんな好き勝手な場所にばらけて座る。私は真ん中の席に座る。 私のトランクはホテルの人が後ろに積んでくれた。

    ハイウェイ


    料金所


    大型トラック1


    大型トラック2


    どこにでもある屋台


    ホテル1


    ホテル2

    マイクロバスはすぐに出発。空港から出てすぐに高速道路に入ったが、空港を出るときに右に左にカーブして、 そのたびに後ろに置いた私のトランクが右に左にガラガラドッカン!と音を立てている。 何てこったい。これじゃあ傷だらけになってしまう。慌てて一番後ろの席に移動し、片手でトランクを押さえる。
    バスはひたすら高速道路を走る(写真=ハイウェイ)。 最近では、中国のどこでも空港へ続くハイウェイが整備されてきているようだ。
    トラックが特に多く走っている(写真=トラック1)。そのほとんどが積載制限をオーバーしてるんじゃないかと思うくらい (実際そうだと思うけど)荷物をたくさん積んで走っている。
    それにしても振動がすごい。コンクリート舗装だからか、それとも車のサスペンションに問題があるのか。。。
    途中料金所を通る。ずいぶん頑丈に作ってあるなー。たいして意味もないけど写真を撮る(写真=料金所)。 そのうちバスは街中へ入る直前で、立体交差の大きな交差点を左折した。ぼんやりと外を見ていると、 歩道の上にたくさん人がいる。何をしているんだろう?とよく見てみると、どうやら寝る準備をしているようである?? なんでぇ???何をしているんだろう。服装からみても浮浪者のようには見えないけど。。。あとで誰かに聞いてみよう。 (後でホテルの人に聞いた。2日目参考)
    ?マークが飛び交っているうちにバスは街中へ。あとは見慣れた近代中国の街並みが見える。大きなビルがたくさん建設工事中で、 道路沿いには青いドカシートで覆われた屋台がいっぱい出ている(写真=屋台)。屋台の周辺には人がいっぱいいて活気がある。 こういう雰囲気ってけっこう好きだ。
    街の中心部に着いたな、と思ったところで、バスはホテルに着いた。ホテルの前でちょうど赤信号で止まったので写真を撮る (写真=ホテル)。ホテルはホリデーイン系列のCrowne Plaza Zhengzhou(鄭州)である。へー、けっこう立派じゃない。
    玄関にバスが止まったところでドアマンが来て荷物を降ろしてくれる。すぐにカウンターへ案内をしてくれてチェックイン。 そこにも中国人だが英語を話せる女性がいて丁寧に説明をしてくれた。説明が一通り終わったところでサイン。 私の英語のサインを見て「とても上手!」と誉めてくれた。
    あたりまえだい! アメリカにいるときにさんざんサインしたんだから。。。
    そのままエレベータに乗り、ボーイに5階の部屋へ案内される。ありがとうと言いチップ10元を渡す。 一応チップの習慣は中国にはないのだが、あげた方が後々のサービスが良くなることが多いので、 私は毎回あげるようにしている。
    部屋にはミニバーなどがあって綺麗だ(2日目に写真掲載)。窓のカーテンを開けて外を見てみる(写真=ホテルの窓から)。 オレンジ系のライトに照らされた通りが見える。車がチラホラ走っているが、やけに静かだ。防音がしっかりしてるのかな。 もっとも、この理由については明日(2日目参考)知ることになった。。。

    ホテルの部屋からの夜景

    と、いきなり電話が鳴る。出るとフロントで、外線が入っているという。OK、つないでと言ってハロー?と言ったら、 武漢の友人からだった。彼とはフロリダ在住のときに客員教授として同じ学科にいたことがあり、そこで知り合った。 彼は武漢の大学の教授であり、日本の九州大学にも数ヶ月滞在したことがある。私がフロリダへ渡米したときには彼は既におり、 何もわからない私へ情報をいろいろと提供してくれた。私がアメリカ人の英語のスピードにまだついていけない時期で、 ちょっと話しをするのにもいちいち身構えて話しをしていた中で、彼の英語はとてもゆっくりで分かりやすかった。 まあ、悪く言えば彼の英語も上手じゃないんだけども。。。 でも、おかげで彼と話をするときは大変リラックスしながら純粋に会話を楽しむことができた。しかし、 残念ながら彼は先に中国へ帰国してしまった。それ以来会ってはいないが、電子メールで時々近況を報告しあっている仲である。 そういう経緯で、今回の鄭州訪問も事前に電子メールで知らせてあった。
    「はい、なお、無事に着いたかい?明日は黄河を見に行くんだろう?一人で本当に大丈夫かい? 武官と鄭州は近いから、できれば一緒に行きたかったのだけど、用事で行けなくて本当にごめん。 何か問題があれば僕がホテルのフロントへ電話をしてお願いをしてあげるよ。」などと言ってる。
    ありがとう、ちゃんと定刻で着けたし、明日についても特に問題はないよ。今度は武漢に行くからそのときにゆっくり会おう、 などど少し話しをして電話を切る。まさか着いた頃を見計らって電話をくれるとは思っていなかった。ありがたい。 今度彼が日本に来たときにはちゃんともてなしてあげなきゃな。。。
    ここで、時計を見ると22時半を過ぎている。いけない、明日は黄河へ行くんだ。さっさと車の手配をしなきゃ。 フロントに電話をかけて、鄭州黄河遊覧区へタクシーで行った場合の値段の相場を聞く。すると半日でだいたい300元だという。 それなら、と更に付け加えられ、ホテルの車で行っても300元で行けるよ、しかも明日は使えるよ、 ホテルの車だから信用できるし融通も利くよという。う〜ん、たしかにタクシーを拾って行き先を示すことはできるけど、 ジェスチャーで値段の交渉をするのはしんどいし、ヘタをするとボられるかもしれないし、それならば、 とホテルの車を使わせていただくことにする。明日8時半に出発する旨を伝え電話を切る。

    次にパソコンをインターネットに繋がなきゃ。カバンからパソコンを取り出し起動する。電話回線をつなぎ、 鄭州のアクセスポイントへダイアルアップ。あれ?つながらないぞ。日本で試しに接続したときはちゃんとつながったのにな。 仕方ない、前につながった大連に繋ごう。。。よし!繋がった。
    メールをチェックし、必要なものに返事を書いて送信。次に今日デジカメで撮影した画像をパソコンへ吸い上げる。 今日はこれでいいや。パソコンの電源を切る。
    さて、まだ23時(中国時間)だし、ビールも飲みたいし、ホテルのバーにでも飲みに行こうかな。ホテルの案内を見ると、 2階にバーがある。じゃあそこに行ってみるか。行くとそこは落ち着いた雰囲気のバーだった。よかった。 最初カウンターに座ろうと思ったが、西洋人の男性3人が陣取っているのでテーブルに座る。お店の女の子がオーダーをとりに来たので、ビールは幾ら? と聞くとハイネケンが15元というので、それをお願いする。ちょっとすると350mlビンを持ってきて、コップはいる? というので、いらないといい、そのまま飲む。ふー。おいしい。今日は移動にえらく時間がかかった。 でも成田エクスプレス以外大きなトラブルもなく無事に着いてよかった。明日も何もないといいのだが。そういえば明日はどう動こうかな。 などと考え事をしながら2本を飲み干した。私はお酒はあまり強くはないので、これ以上飲むと明日に響きそうなので、 これ以上は飲まず店を出る。ホテルのバーでビール2本飲んでも500円ちょっと。安いなー。
    部屋に戻り荷物を整理して寝る準備をする。時計を見ると0時半を過ぎている。やれやれ、睡眠時間は6時間だな。 ともあれ今日はもう寝よう。。。おやすみー

    こうして、私の鄭州訪問の第1日目は終わった。。。





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