- JA0ZRY気象局のシステム構成
私(7K1DBH)は,職場の屋上に気象計を設置しています.
現在では5分ごとのデータをホームページで公開している他,APRSでも気象情報を公開しています.
■気象情報Web Page
■気象観測装置
|
La Crosse WS2310
基本仕様
(本学で使用している気象観測装置です)
室内温度: -9.9〜59.9℃ 0.1表示
室外温度: -29.9〜69.9℃ 0.1表示
室内外湿度: 20から95% 1%表示
気圧: 300〜11000hPa 0.3hPa表示
風速: 0から50m/s 0.1m/s表示
雨量: 0〜999.9mm 1時間
寸法 (H x W x D):
ディスプレイ 170 x 138 x 35 mm
外部温室度計 137 x 71 x 74 mm
雨量計 137 x 140 x 74 mm
風速計 196 x 292 x 61 mm
電源: ケーブルから電源供給可
定価: \48,000
ストーム警報など各種アラームが設定可能
ケーブル約10m付属、無線仕様の場合見通し20m
※ 無線は433.92MHz帯なので日本ではケーブル接続してください.
|
■気象情報公開用ソフトウエア
(このソフトでWeb Page用とAPRS用と両方の設定が可能です.)
|
|
Weather Display
Version 9.94 (2004年2月当時)
※ 2008年12月現在では最新型はVersion 10.35です.
↓Weather Display (the weather station software
http://www.weather-display.com/index.php
APRS用設定
「Setup」→「Produce a APRS output file (WXNOW.TXT)」
→「Yes/Setup」でファイルを保存するフォルダーを指定.
「Setup」→「Setup FTP / Internet/reports/ Reboot/ METAR etc」
- 「Connection」で「Main Internet swith」を「MAIN ON」にする.
- 「Web Files Upload times」でデータの更新間隔を指定.
私の場合は5分間隔.
|
- UI-VIEWでのJA0ZRY気象局の設定方法
●気象計とAPRSが同一のPCで運用されている場合 (通常の場合)
|
|
UI-VIEWの「Setup」→「WX Station Setup」の画面を左図のように設定.
※「WX data file」はWeather Displayで指定した「WXNOW.TXT」の保存場所を指定する.
画面例では,最新60分以内のデータであれば,APRS地図画面上に5分間隔で「JA0ZRY-12」と共に「WX」アイコンが表示されるようになります.
|
●気象計とAPRSが別の(ネットワークで接続された)PCで運用されている場合 (JA0ZRYの場合)
(PC間の通信に80番のTCPポートしか使用できない場合)
APRSでの気象情報は,通常は気象計とAPRSを同じPCで運用すれば問題なくすぐに情報を公開することが可能です.しかし,本学のネットワーク事情ではシステムではその手法がとれません.
何故かというと,UI-Viewで使用するポートは80番以外なのですが,私の大学のネットワークでは,学外との通信には基本的にはWeb用の80番のプロトコルしか使用できません.
よって,80番以外のポートを使用するUI-VIEWは,現在は学外のネットワークに接続したPCで運用をするしかなく,気象データを何らかの方法で学内ネットワークから80ポートを介してUI-ViewのPCへ転送をする必要があります.
それなら,気象計も学外のネットワークに接続したPCで運用すれば簡単ではないかとなりますが,諸事情で学内のネットワークに接続させています.
ですから,APRSで気象情報を表示させる為には,学内のネットワークで取得した気象データを数分間隔で学外ネットワークに接続しているAPRSのPCへ自動転送させるシステムを構築する必要があったわけです.
そこで,現在では↓のような自動ダウンロードソフトを使用しています.
英語なのですがSeqDownloadというソフトです。
80番ポートを利用して目的のサーバから数分間隔で自動的にファイルをダウンロードして上書き保存してくれるというだけの機能なのですが,なかなか良いソフトを見つけられる探すのに時間がかかりました.
本学のようにFire Wallで固められたネットワークでは,ポートの問題がいつも生じ,いつも苦労させられます.
| |
■SeqDownload (フリーウエアです)
Version 1.20 (2008年12月現在)
http://www.nirsoft.net/utils/seqdownload.html
設定方法
●SeqDownload
SeqDownloadをインストール後「File」→「New Download Item」をクリックすると
左図のような「Download Properties」が表示される.
- 「Download Names」: 適当に名前をつける
- 「URL /Filename」: 気象計を接続してWXNOW.TXTを作成するPCのURLを指定する.
※Web公開をしていないPCならば,WXNOW.TXTを一度Web Serverへ転送させる仕組みにして,Web
ServerのURLを指定する.
- 「Download Folder」: WXNOW.TXTを保存するフォルダーを適当に指定する.
※後でUI-Viewで指定する「WX data file」と同じ場所になるように注意する.
- 「Download Every」: ダウンロード間隔を指定する.この場合は5分間隔.
- 「Download Filename」: 「Save to the same filename everytime」にチェックを入れる.
●UI-View
UI-VIEWの「Setup」→「WX Station Setup」の画面を左図のように設定.
※「WX data file」はSeqDownloadで指定した「WXNOW.TXT」の保存場所を指定する.
画面例では,最新60分以内のデータであれば,APRS地図画面上に5分間隔で「JA0ZRY-12」と共に「WX」アイコンが表示されるようになります.
|
- JA0ZRY気象局の運用状況
図はAPRS用のGoogle Mapに示された気象局の情報です.