JA0ZRY Nagaoka University of Technology
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    JA0ZRYではAPRS関連の局を運用しています.
    ここではJA0ZRYのAPRSについてご紹介します.

    コンテンツ

    1. I-GATE局関連(UI-VIEWでI-GATE局を運用する)
      • APRS I-GATE局のシステム構成
      • UI-VIEWでのI-GATE設定方法
      • JA0ZRY I-GATE局の受信状況
    2. 気象局関連(UI-VIEWで気象局を運用する)
      • JA0ZRY気象局のシステム構成
      • UI-VIEWでのJA0ZRY気象局の設定方法
      • JA0ZRY気象局の運用状況
    3. UI-VIEWにGPSアンテナを接続して移動運用
      • システム構成
      • UI-VIEWでの設定方法
      • 運用状況

    1. I-GATE局関連(UI-VIEWでI-GATE局を運用する)
      • APRS I-GATE局のシステム構成
      • UI-VIEWでのI-GATE設定方法
      • JA0ZRY I-GATE局の受信状況
      •   これは長岡のI-GATE局のみで運用しているときに,友人がビーコンを出しながら移動したときの,ビーコン受信状況です.
        友人は山形県鶴岡市から日本海側を南下し,新潟市を通過してそのまま国道を走行しながら長岡〜魚沼地域〜三国峠〜群馬県へ抜けて行きました.

        左図より,鶴岡市を抜けて日本海側へ出たところでビーコンを受信しているのが分かります.その後村上地域では一度受信ができなくなりましたが,新潟を通過後は南端へ抜けるまで連続的にビーコンを受信しているのが分かります.
        右図は,左図と同じ縮尺で,ビーコンを受信した北端から,ビーコンが受信できなくなった南端までの距離を計測した結果です.図より,南端と北端との走行距離は実に238キロメートルに及ぶ事がわかります.

        この結果より,長岡I-Gate局は,モービルのAPRSビーコンを中越地域から新潟市までの領域では問題なく受信可能であり,最遠では山形県南部のビーコンを受信する事が可能である事が分かります.



    2. 気象局関連(UI-VIEWで気象局を運用する)
      • JA0ZRY気象局のシステム構成
      • 私(7K1DBH)は,職場の屋上に気象計を設置しています.
        現在では5分ごとのデータをホームページで公開している他,APRSでも気象情報を公開しています.

        ■気象情報Web Page

               長岡技術科学大学気象情報
        (学内ネットに接続したPCから公開しています)

        http://coastal.nagaokaut.ac.jp/weather/



        ■気象観測装置

        La Crosse WS2310
        基本仕様
        (本学で使用している気象観測装置です)

        室内温度: -9.9〜59.9℃  0.1表示
        室外温度: -29.9〜69.9℃ 0.1表示
        室内外湿度: 20から95%  1%表示
        気圧: 300〜11000hPa   0.3hPa表示
        風速: 0から50m/s       0.1m/s表示
        雨量: 0〜999.9mm      1時間
        寸法 (H x W x D):
             ディスプレイ 170 x 138 x 35 mm
             外部温室度計 137 x 71 x 74 mm
             雨量計 137 x 140 x 74 mm
             風速計 196 x 292 x 61 mm
        電源: ケーブルから電源供給可
        定価: \48,000

        ストーム警報など各種アラームが設定可能
        ケーブル約10m付属、無線仕様の場合見通し20m
        ※ 無線は433.92MHz帯なので日本ではケーブル接続してください.



        ■気象情報公開用ソフトウエア
        (このソフトでWeb Page用とAPRS用と両方の設定が可能です.)

          Weather Display
        Version 9.94 (2004年2月当時)
        ※ 2008年12月現在では最新型はVersion 10.35です.

        ↓Weather Display (the weather station software
        http://www.weather-display.com/index.php

        APRS用設定
        「Setup」→「Produce a APRS output file (WXNOW.TXT)」
        →「Yes/Setup」でファイルを保存するフォルダーを指定.

        「Setup」→「Setup FTP / Internet/reports/ Reboot/ METAR etc」

        • 「Connection」で「Main Internet swith」を「MAIN ON」にする.
        • 「Web Files Upload times」でデータの更新間隔を指定.
          私の場合は5分間隔.


      • UI-VIEWでのJA0ZRY気象局の設定方法

      • ●気象計とAPRSが同一のPCで運用されている場合 (通常の場合)

               UI-VIEWの「Setup」→「WX Station Setup」の画面を左図のように設定.

          ※「WX data file」はWeather Displayで指定した「WXNOW.TXT」の保存場所を指定する.

        画面例では,最新60分以内のデータであれば,APRS地図画面上に5分間隔で「JA0ZRY-12」と共に「WX」アイコンが表示されるようになります.


        ●気象計とAPRSが別の(ネットワークで接続された)PCで運用されている場合 (JA0ZRYの場合)
         (PC間の通信に80番のTCPポートしか使用できない場合)

        APRSでの気象情報は,通常は気象計とAPRSを同じPCで運用すれば問題なくすぐに情報を公開することが可能です.しかし,本学のネットワーク事情ではシステムではその手法がとれません.
        何故かというと,UI-Viewで使用するポートは80番以外なのですが,私の大学のネットワークでは,学外との通信には基本的にはWeb用の80番のプロトコルしか使用できません.
        よって,80番以外のポートを使用するUI-VIEWは,現在は学外のネットワークに接続したPCで運用をするしかなく,気象データを何らかの方法で学内ネットワークから80ポートを介してUI-ViewのPCへ転送をする必要があります.

        それなら,気象計も学外のネットワークに接続したPCで運用すれば簡単ではないかとなりますが,諸事情で学内のネットワークに接続させています.
        ですから,APRSで気象情報を表示させる為には,学内のネットワークで取得した気象データを数分間隔で学外ネットワークに接続しているAPRSのPCへ自動転送させるシステムを構築する必要があったわけです.

        そこで,現在では↓のような自動ダウンロードソフトを使用しています.
        英語なのですがSeqDownloadというソフトです。

        80番ポートを利用して目的のサーバから数分間隔で自動的にファイルをダウンロードして上書き保存してくれるというだけの機能なのですが,なかなか良いソフトを見つけられる探すのに時間がかかりました.

        本学のようにFire Wallで固められたネットワークでは,ポートの問題がいつも生じ,いつも苦労させられます.

            ■SeqDownload (フリーウエアです)
        Version 1.20 (2008年12月現在)
        http://www.nirsoft.net/utils/seqdownload.html


        設定方法

        ●SeqDownload

          SeqDownloadをインストール後「File」→「New Download Item」をクリックすると 左図のような「Download Properties」が表示される.

        • 「Download Names」: 適当に名前をつける
        • 「URL /Filename」: 気象計を接続してWXNOW.TXTを作成するPCのURLを指定する.
          1. ※Web公開をしていないPCならば,WXNOW.TXTを一度Web Serverへ転送させる仕組みにして,Web ServerのURLを指定する.
        • 「Download Folder」: WXNOW.TXTを保存するフォルダーを適当に指定する.
          1. ※後でUI-Viewで指定する「WX data file」と同じ場所になるように注意する.
        • 「Download Every」: ダウンロード間隔を指定する.この場合は5分間隔.
        • 「Download Filename」: 「Save to the same filename everytime」にチェックを入れる.

        ●UI-View

          UI-VIEWの「Setup」→「WX Station Setup」の画面を左図のように設定.
          ※「WX data file」はSeqDownloadで指定した「WXNOW.TXT」の保存場所を指定する.

          画面例では,最新60分以内のデータであれば,APRS地図画面上に5分間隔で「JA0ZRY-12」と共に「WX」アイコンが表示されるようになります.



      • JA0ZRY気象局の運用状況
      • 図はAPRS用のGoogle Mapに示された気象局の情報です.



    3. UI-VIEWにGPSアンテナを接続して移動運用
      • システム構成
      • UI-VIEWをインストールしたノートPCにUSB接続のGPSレシーバを接続すればすぐに位置情報を表示する事ができます.
        私は下のI-O DATA NAVI CLIP (USBGPS2)を使用しています.定価\17,800.
        位置精度は仕様書では10mとなっていますが,自動車の位置情報を表示させるのであれば,これくらいの精度で十分だと思います.

               I-O DATA
        高感度USB接続GPSレシーバー「NAVI CLIP」 (USBGPS2)
        定価:\17,800
        関連HP: http://www.iodata.jp/product/mobile/gps/usbgps2/

      • UI-VIEWでの設定方法

      •        UI-VIEWの「Setup」→「GPS Setup」を開き,Baud RateとUSBのCom Port番号を設定します.GPS2の場合,通信速度は4800bpsとなります.その他では「Set PC Clock From GPS」と「GPS enabled (F8)」に×のチェックを入れます.

        うまくGPSが衛星データを受信するようになれば「Action」→「Show GPS Input」でGPSの受信状況が表示されるようになります.


      • 運用状況

      •        下図はUV-VIEWにGPSレシーバを接続したノートPCを車内に持ち込み,現在位置をらe-mobileのネットワーク経由でAPRSサーバへ送信をした結果です.
        長岡のI-GATE局ではこの魚沼地域のビーコンは受信しにくいのですが,e-mobileを利用すれば安定して1分おきに位置情報を送出している事がわかります.


          左図は新潟県長岡市から上越〜長野〜松本〜安曇野へ移動した時と,長岡から関越自動車道を東京へ移動した時のI-GATE局とe-mobileでの軌跡の比較です.

        左図は,実際にI-GATE局が144.64Mhzの私のビーコンを受信した結果で,右図はUV-VIEWにGPSレシーバを接続したノートPCを車内に持ち込み,現在位置をらe-mobileのネットワーク経由でAPRSサーバへ送信をした結果です.

        左右の図を比較すると,I-GATE局の場所やe-mobile基地局の場所の違いで,それぞれで位置情報を明示できる場所,できない場所がある事がわかります.

        このようにI-GATE局が少ない地域では別のネットワークを利用して位置情報を送信するなど,代替の手法を利用すればその問題を解決できる場合もある事がわかります.


Last update; Dec 16, 08
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