College of Engineering Nagaoka University of Technology
      中越沖地震調査団トップ・ページ   本学の取り組み     関連情報     長岡技術科学大学トップ・ページ
    新潟県中越沖地震被害報告書


このサイト内の一部のコンテンツ閲覧にはAdobe社のAdobe Readerが必要です.
最新版は こちら からダウンロードしてください.

    [巻頭言]   [はじめに]   [報告書]

  1. 巻頭言

  2. 長岡技術科学大学 理事・副学長 丸山久一

     平成19年7月16日に発生した新潟県中越沖地震は、中越地区に住む私たちにとっては“まさか”の地震でした。3年前の平成16年10月23日に、この地区にとっては百数十年振りの大地震に襲われ、未曽有の被災からの復旧がようやく一段落した時期だったからです。地震が周期的に発生することは、誰もが知識として知っており、大きな地震は百年から二百年に一度と思いこんでいました。
     地震の規模は、どちらもほぼ同様でしたが、今回の中越沖地震は震源が柏崎沖の海底であったため、被災は柏崎市を中心とした比較的限定された範囲に留まりました。震源近くの住居等の被害は前回と同様に酷いものでしたが、震源から30〜40km離れている本学においては、幸いなことに、ほとんど被害が生じませんでした。地震の発生した日は休日でしたが、3年前の経験が十分生かされていて、学内の連絡体制が素早く発動し、学生および教職員の安否確認、被災地への救援活動等、迅速に対応が始まりました。
     その一方で、地震および地震による影響、緊急体制および復旧方法等の調査をし、今後に役立てるために、本学で調査団を結成し、活動を開始することにしました。環境・建設系の大塚教授を団長に、同系の細山田准教授を幹事として、総勢27名の構成員としました。団員の氏名は別表に示してあります。地盤工学や耐震工学、都市工学や環境工学を専門とする環境・建設系の教員が中心となって、地震および被災の状況の調査を担当しました。さらに、機械系、電気系、生物系、経営情報系、システム安全系からも、多くの教員が参加し、各々の専門分野の技術を通して、被災状況および被災地における救援活動等の調査をいたしました。
     調査活動の中間報告は、平成19年10月22日に柏崎市で行いました。当日は、復旧で多忙な会田柏崎市長も参加され、大変盛況な報告会となりました。その際の報告内容をさらに充実させて完成したものが本報告書です。精力的な調査活動を行い、その内容を適切に執筆していただいた団員の皆様に感謝いたしますとともに、本報告書が今後の地震災害の対応に役立つことを希望いたします。

    平成20年3月

  3. はじめに

  4. 災害調査団長/長岡技術科学大学 環境・建設系 教授 大塚 悟

     新潟県は平成16年の7月に新潟水害,10月に新潟県中越地震の2つの大きな自然災害を経験しました。長岡技術科学大学はこれらの自然災害に対して直ちに災害調査団を発足し,災害を科学的に調査するとともに今後の防災対策や災害研究に資するために調査結果を報告書に取りまとめ,シンポジウム等の開催により成果を社会に還元してきました。平成19年7月16日に再び,新潟県中越沖地震による大きな災害を経験し,短期間に三度災害調査団を結成して災害調査を実施することになりました。同年10月には速報版をとりまとめ,10月22日に柏崎市にて報告会を開催いたしました。本報告はその後,調査を継続した成果を最終的に取りまとめたものです。本報告書が今後の防災対策や復興支援,並びに災害研究の資料として活用されることを期待いたします。
     新潟県中越沖地震では平成20年3月の統計にて,死者15人,重軽傷者2,316人,全壊1,324棟,大規模半壊857棟,半壊4,818棟の甚大なる被害が発生しました。被災地では災害の傷跡が未だ市内各所に残されており,正に復興の最中にあります。被災された方々に心よりお悔やみ申し上げますとともに,早期の復興をお祈り申し上げます。
     また,本報告書を取りまとめる上で柏崎市をはじめ,刈羽村,長岡市,新潟県,国土交通省北陸地方整備局,その他関係機関に大変ご協力を頂きました。また,シンポジウム開催に当たり,(社)中越防災安全推進機構のご支援を頂きました。心より謝意を表します。


  5. 調査報告書
    表紙 PDF (235 KB)
    冒頭写真 PDF (3.6MB)
    巻頭言 長岡技術科学大学新潟中越沖地震調査団顧問
    長岡技術科学大学 理事・副学長 丸山久一
    PDF (95.4 KB)
    はじめに 長岡技術科学大学新潟中越沖地震調査団長
    長岡技術科学大学 教授 大塚悟
    PDF (69.6 KB)

    第1部 地震被害の検証
    新潟県中越沖地震における宅地の液状化被害 環境・建設系 環境防災研究室
    大塚悟・磯部公一
    PDF (887KB)
    自然斜面崩壊の特徴 環境・建設系 地盤工学研究室
    豊田浩史
    PDF (3.6MB)
    新潟県中越沖地震による道路橋の損傷状況 環境・建設系 建設構造研究室
    岩崎英治
    PDF (2.1MB)
    新潟県中越沖地震におけるコンクリート構造物の被害 環境・建設系 コンクリート研究室
    下村匠
    PDF (1.5MB)
    建物被害の概要 住まい空間研究所主宰,NPO法人
    日本民家再生リサイクル協会理事
    長谷川順一
    PDF (13MB)
    上下水道施設および環境に関わる被害状況調査 環境・建設系 水圏土壌環境制御
    研究室 山口隆司
    PDF (3.1MB)
    新潟県中越沖地震によって発生した海岸施設の被災と津波の伝播および海岸付近の住民の避難対応について 環境・建設系 水工学研究室
    細山田得三・犬飼直之
    PDF (888KB)
    航空写真画像による中越沖海底地形の検討 環境・建設系 環境リモートセンシング
    研究室 力丸厚 高橋一義 坂田健太
    PDF (349KB)
    新潟中越沖地震による柏崎市中心部の土地建物被害状況について 環境・建設系 都市計画研究室
    樋口秀・中出文平・松川寿也
    PDF (865KB)
    中越沖地震における消雪施設の被災状況とその特徴 (社)新潟県融雪技術協会
    技術部長 池野 正志
    機械系 雪氷工学研究室 上村 靖司
    PDF (2.3MB)

    第2部 地震災害復興とコミュニティ
    新潟県中越沖地震の社会経済的影響 環境・建設系 都市交通研究室
    佐野可寸志 土屋 哲
    PDF (452KB)
    中越沖地震の被災者支援制度とその周知について
    -被災者生活再建支援法改正と中越沖地震復興基金-
    生物系 高分子機能工学
    木村悟隆
    PDF1 (374KB)
    PDF2 (144KB)
    仮設住宅の居住性 -能登半島地震と中越沖地震- 生物系 高分子機能工学
    木村悟隆
    PDF (18MB)
    中越沖震災柏崎避難所巡回診療の研究 生物系 医用生体工学 福本一朗 PDF (165KB)
    新潟県中越沖地震発生直後のレスキュー工学研究室の調査報告 システム安全系 レスキュー工学
    研究室 木村哲也・中谷透
    PDF (1.4MB)
    被災状況調査のための探査ロボットによる映像情報の伝送表示技術 電気系 画像情報システム研究室
    岩橋政宏
    PDF (2.8MB)
    中越沖地震の被災事例から学ぶこれからの企業経営における事業継続マネジメントと官民協業の在り方 システム・安全系 渡辺研司 PDF (936KB)
    民間防衛としての災害情報共有システムにむけて
    ― 新潟中越沖地震からの教訓―
    経営情報系 綿引宣道・太田持資・
    片野泰範・原康志
    PDF (397KB)


    新潟県中越沖地震災害調査団構成PDF (99.4 KB)

    [このページのトップへ]


    Last update; Aug 20, 08
    Copyright @ 2007, 長岡技術科学大学新潟県中越沖地震調査団. All Rights Reserved.